メンテナンス中のX線CT・透視装置

これまでの職務経歴で、200台以上のX線透視・CT装置製作に関わり、装置構築における主要コンポーネント(X線管、X線検出器、動作機構)の選定や筐体の仕様策定、軸調整やX線管・検出器のメンテナンスを手掛けてきました。

VoxelWorks社設立以前に製作に関わった透視・CT装置のうち、弊社でメンテナンス業務を継承した装置が20台以上あります。すべての装置について、搭載されているすべてのソフトウェア(撮影ソフトウェア・再構成ソフトウェア・自動計測ソフトウェア)を提携会社の株式会社イェンドレッド有限会社ホワイトラビットの二社が製作しており、また、筐体・駆動系を製作していたメーカー(合計5社)とも良好な関係を築いているため、きめ細やかな調整や装置の大幅な改造や修理、ソフトウェアのバージョンアップが可能となっています。

お客様名が公開できるものをここに紹介しています。


東北大学総合学術博物館 高精細CT装置

  • コムスキャンテクノ株式会社製 ScanXmate-D1160TSS105/11000
  • 160kV透過型開放管
  • 検出器:素子サイズ12.6um、画素数4000×2672、検出エリア50.4×33.6mm
  • 微化石など、超小型サンプルを撮影
  • 2023年5月、回転ステージの修理を行いました。

東北大学総合学術博物館 高出力CT装置

  • コムスキャンテクノ株式会社製 ScanXmate-D180RSS270
  • 200kV反射型開放管
  • 検出器:素子サイズ127um、画素数1856×1472、検出エリア235.7×186.9mm
  • 文化財、岩石など大型サンプルを撮影
  • 2023年12月、部品交換を行いました。
  • 2023年12月、装置を改造し、検出器が [素子サイズ100um、画素数3008×2512 、検出エリア300x250mm] となりました。再構成ソフトウェアのバージョンアップも行いました。

    東北大高出力CT装置
    東北大高出力CT装置

海洋研究開発機構JAMSTEC 1号機

  • 160kV透過型開放管
  • 検出器1:素子サイズ127um、画素数992×992、検出エリア126x126mm
  • 検出器2:素子サイズ12.6um、画素数4000×2672、検出エリア50.4×33.6mm
  • 検出器3:素子サイズ6.5um、画素数2048×2048、検出エリア13.3×13.3mm
  • 5サンプルオートサンプラー機能搭載
  • 小型海洋生物の撮影に使用
  • 2022年3月、X線CT装置のメンテナンスを行いました。

海洋研究開発機構JAMSTEC 2号機

  • 160kV透過型開放管
  • 検出器1:素子サイズ49.5um、画素数2928×2304、検出エリア144.9×114.0mm
  • 検出器2:素子サイズ6.5um、画素数2048×2048、検出エリア13.3×13.3mm
  • サンプルを20個x2セット可能なオートサンプラー機能搭載
  • 小型海洋生物の撮影に使用
  • 2022年2~7月、X線CT装置のメンテナンスを行いました。
  • 2022年7月~9月、X線CT装置の精度、機能向上を図るために調査を行っています。
    • X線管球の載せ替え調査。
    • 精度向上のために調査を行っています。

      装置特性を調査
      装置特性を調査
  • JAMSTEC:Microfocus X-ray CT lab News

    1, Nov, 2022.
    JAMSTECの所有するすべてのマイクロフォーカスX線CT装置(MXCT)について、コムスキャンテクノ株式会社(JOHNAN株式会社)様による全てのメンテナンス作業を終了とし、同業務を株式会社ボクセルワークス様へ委託することといたしました。

  • 2023年6月に、入札案件(*1)「マイクロフォーカスX線CT装置の機能向上及び整備作業」を納品しました。
  • JAMSTEC:Microfocus X-ray CT lab News

    7, Apr. 2023.
    JAMSTECの所有するマイクロフォーカスX線CT装置(Comscantechno ScanXmate Series)の機能向上のための改修工事が始まりました。

東京大学総合研究博物館

  • 100kV透過型開放管
  • 検出器:素子サイズ50um、画素数1024×1012、検出エリア51.2x50.6mm
  • 海洋生物、化石等の撮影に使用
  • 2022年1~2月、X線CT装置の修理、メンテナンスを行いました。
    • 検出器取付部の不具合を交換調整しました。
    • ロータリーポンプの交換、X線管内の清掃を行いました。
  • 2024年2月、メンテナンスを行いました。

宮城県産業技術総合センター X線CT装置

  • コムスキャンテクノ株式会社製 ScanXmate-D225RSS270
  • 225kV反射型開放管
  • 検出器:素子サイズ127um、画素数1856×1472、検出エリア235.7×186.9mm
  • BGA、基盤、セラミッククラック、電池、ペットボトルなど工業製品を主に撮影
  • 2022年12月、装置のメンテナンスを行いました。

宮城県産業技術総合センター X線透過装置

  • コムスキャンテクノ株式会社製 ScanXmate-RAA110TSS40
  • 110kV透過型開放管
  • 検出器:II管 + 40万画素CCDカメラ
  • 電子部品などの工業製品を主に撮影

東京工業大学

  • コムスキャンテクノ株式会社製 ScanXmate-DF160TSS
  • 160kV透過型開放管
  • 検出器:素子サイズ12.6um、画素数4000×2672、検出エリア50.4×33.6mm
  • 実験用試料を撮影
  • 2023年7月、撮影試料固定用の治具を新たに製作しました。
  • 2024年1月、装置のメンテナンスを行いました。

京都大学大学院理学研究科

  • 90kv反射型密閉管
  • 検出器:アナログII管
  • 骨などの学術標本を撮影
  • 2023年6月、入札案件(*2)「マイクロフォーカスX線CT装置更新」を落札し、11月に納品しました。

近畿大学

  • 225kv反射型開放管
  • 検出器:素子サイズ127um、画素数1920×1536、検出エリア243.8×195.0mm
  • コンクリートなどを撮影

東京大学 農学生命科学研究科

  • 80kv反射型密閉管
  • 検出器:素子サイズ50um、画素数1056×1056、検出エリア52.8x52.8mm
  • 骨密度測定用
  • 2024年1月、装置の調整(メンテナンス)を行いました。

*1 国立研究開発法人海洋研究開発機構 入札案件概要
  • 目的:国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下、機構という。)地球環境部門地球表層システム研究センター海洋生態系研究グループでは、第4期中長期計画「地球表層と人間活動との相互作用の把握」に資する海洋酸性化と海洋生態系への影響評価を行うために、マイクロフォーカスX線CT装置(MXCT)を用いた炭酸塩骨格試料の計測を実施している。同装置の計測確度を向上させるべく、X線管起源の焦点外X線の軽減のための機能向上措置を行うとともに、MXCTの主要機能であるオートシーケンスの復元作業を実施する。
  • 対象機器および数量:
    株式会社コムスキャンテクノ社製マイクロフォーカスX線CT装置2号機
    型番:ScanXMate A-CF160TSS650
    員数:一式
*2 京都大学 入札案件概要
  • 1.調達の背景及び目的
    本学が有するX線マイクロCT装置(コムスキャンテクノ㈱ ScanXmate-A080S)は製造(2004年)から約20年が経過しており、内部機器老朽化が著しいことが背景にある。内部機器に度重なる不具合が生じていることに加え、現在の標準からすると撮像範囲も狭く、撮像スピードも遅くなっており研究遂行に大きな障害をきたしている。本調達の目的は、資源の有効活用のため現時点でも十分に使用に耐える筐体部分(X線遮蔽ボックス)と画像再構成システムを再利用しつつ、撮影機器側の核となる内部機器を刷新することで、機能の大幅なアップグレードを果たすことである。
  • 2.調達物品および構成内訳
    マイクロフォーカスX線CT装置更新 一式
    (構成内訳)
    1.X線管 1式
    2.検出器 1式
    3.回転ステージ 1式
    4.制御用コンピュータ 1式
    5.制御用ソフトウェア 1式
    以上、搬入、据付、配線、調整を含む。